以前記事でご紹介した、ペーパーレスの効果。
紙の削減はスタンダードな改善でもあり効果も大きい魅力的な改善。とはいえ扱いやすいのが紙の書類の魅力。PDFはなかなか直感的に操作しづらいという方も多いのではないでしょうか。電子ファイル、と言われると何となく扱いが難しそうに感じてしまいますが、実はPDFには紙のように使う事が出来る機能がたくさん実装されています。使い方もとても簡単。今回は、紙のようにPDFを使いこなす方法についてAdobe Acrobat Reader DCをモデルに、画像付きでご紹介します。
大事な箇所には蛍光ペン!マーカー機能
紙の書類を扱う時、重要な箇所や目立たせたい箇所にマーカーを引いている方が多いのではないでしょうか。実はPDFでも「ハイライト」という機能を使う事で、マーカーを引く事が出来ます。
さっそく試してみましょう。
まず、マーカーを引きたい文章を選択します。すると右上に黒いボックスの中にいくつか出てきますので、左端のペンのかたちのアイコンをクリックすると選択した部分にマーカーを引くことができます。
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画面のツールバーに表示されているマーカーのアイコンをクリックすることでもマーカーを引くことができます。
このマーカーボタンを押すと、カーソルの形が矢印から変化します。
この状態で、マーカーを引きたい文章部分をドラッグする事でマーカーを引く事が出来ます。
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マーカーを終了したい時は、キーボードの「Esc」キーを押します。
もし、マーカーを引く位置を間違えてしまった場合は、消したいマーカーをクリックして選択状態にします。
右上の黒いボックスのゴミ箱アイコンをクリックします。
ゴミ箱の隣の色のついた丸いアイコンから色を変更する事も出来ます。
またキーボードの「Deleteキー」を押す事でも、マーカーを消す事が出来ます。
うっかり曲がってしまったり、紙にインクがついてしまう心配もありません。
文字を書き入れたい時は、注釈機能でメモ入力
修正箇所や、追記が欲しい箇所にメモを書き入れたい時、紙の書類では簡単に記入する事が出来ます。実はPDFでも簡単にメモを書き入れる事が出来ます。
吹き出し型のアイコンが、メモを入力できる「注釈機能」です。
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クリックしてみると、マウスカーソルが吹き出しの形になります。
この状態で、メモを書き入れたい場所をクリックすると、
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このように、メモを入力する事が出来るようになります。
右側の縦に並んだツール一覧のコメントをクリックすることでも、メモを挿入することができます。
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右側のアイコンをクリックすると、上部にコメントというメニューが表示されます。
その中の左端の吹き出しアイコンをクリックすることで同様の作業ができます。
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このメモ書きは、名前と時間を表示してくれるので、いつ誰が書いたメモなのかも一目で分かります。
また、このメモは掲示板のように返信をする事が出来る為、会議のメモや、意見交換の場としても活用出来ます。
注釈は検索をする事も出来るので、付箋としても活用できます。
もし間違えて注釈を入れてしまった場合は、消したい注釈をクリックして、キーボードの「Deleteキー」をクリックする事で注釈の削除が可能です。
さらにこの注釈機能では、簡単な文字の追加をすることもできます。
ツールバーの中央の何もついていないTのアイコンをクリックし、入力したい場所に文章を打ち込むと文章が表示されます。
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フォントやサイズ、色を修正することも可能で、ちょっとした見出しの追加などに使用できます。
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電子署名のやり方
会社の中で何かと多い承認の作業。署名を押す為に印刷をしている、という方も多いのではないでしょうか。実はPDFの電子承認を使えば、PDFに直接署名する事が出来ます。
ツールバーの万年筆型のアイコンを選択します。
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メニューから、署名→入力と署名を選択してもかまいません。
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署名のツールバーが開きますので、そこから「署名を追加」をクリックします。
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すると以下のような画面が表示されます。この画面で、自分の署名を作成する事が出来ます。 手書きでの作成、画像の読み込みなども可能です。今回は一番簡単なキーボード入力で手書き風の署名を作成してみましょう。
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作成は先ほどの署名と同様で、キーボードで名前を打ち込むだけです。
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また、右下にある「スタイルを変更」をクリックする事で、違った書体の署名を作る事も可能です。
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気に入った署名が出来上がったら、「適応」を押し、署名を入れたい場所をクリックします。
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上に出る大小のAのアイコンをクリックすることでサイズを調節できます。
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簡単にサインを入れる事が出来ました。見た目もおしゃれです。
PDFで仕事をもっとスマートに。
今回はPDFの便利機能4選をご紹介しました。何となく難しそうに聞こえるPDFにも、実は沢山の便利機能が搭載されています。ちなみに、今回は無償ソフトであるAdobe Acrobat Reader DCでご紹介しましたが、有償版のAdobe AcrobatにはPDFの編集機能のほか、さらに便利な機能も搭載されています。PDF化を進める際にはぜひご検討ください。
使いこなせば紙より便利なPDF。この記事が、ペーパーレスへの一歩を踏み出すお手伝いになれば幸いです。