近年推進されている「ペーパーレス」。とはいえ、紙の廃止にどれくらいの効果があるのか、今一つ実感が湧かない方も多いのではないでしょうか。
紙の削減で仕事がどう変わるのか、紙を辞める事によるリスクはないのかご紹介します。

日常的な書類。紙は何に使っている?

日々の仕事で使う書類。会議の議事録、交通費の精算用紙、企画の資料や案など、様々な書類に囲まれて仕事をしている方が多いのではないでしょうか。
近年企業の中ではIT技術の進化に伴い、ペーパーレスの動きが活性化しています。

とはいえ、使い慣れた紙の書類。電子化するのは面倒くさいしリスクも心配。気軽にマーカーが引ける紙と違って、使い勝手も悪そう。
印刷一枚の値段は決して高くはないし、ペーパーレスの効果もいまひとつ実感がわかない。ついやる気がでなくて後回し先延ばし……。そんな方も多いのではないでしょうか。

 

実は印刷時間を年間計算すると8時間!

ペーパーレスでムダ削減!と言われても、単価も小さく時間もかからない印刷。やめてもそんなに効果がないのでは?と考えてしまいがち。
しかし、実は紙の業務には膨大な時間とコストがかかっています。
例えば、オフィスでもよく見かけるA4用紙一枚。たった一枚の印刷であれば、2円程度が大体の相場です。
これを一日、全社で10枚の印刷をすると仮定しましょう。コストは年間4920円。
また、印刷物を取って自席に戻る作業を一日2回、一度につき1分と仮定した場合、なんと年間で8時間12分もかかっています。およそ一日の勤務時間。
実際には、モノクロではなくカラーコピーを使うケース、印刷ミスで刷り直しになるケースなど、よりコストも時間もかかっているという事はご想像いただけるでしょう。
書類の多い会社であればあるほど、この数値は大きくなっていきます。

また、紙書類の場合、廃棄にもコストがかかります。例えばシュレッダー。一回の処理は10秒程度で終わりますが、中身のゴミ取りや、紙詰まりの修理などが必要になれば、時間もお金もかかります。また、社内で処理しきれない書類の場合には、処理業者へ依頼するケースもあります。紙のコストは、実感よりもずっと大きいのです。

 

紙でないと心配。電子ファイルのリスクとは?

紙は改竄されにくいけれど、電子ファイルはすぐに改竄できてしまいそう。編集が手軽な分、セキュリティ面での心配はどうしても拭いきれません。
実は電子ファイルには改竄を防止する方法がいくつかあります。
PDF にセキュリティを設定する方法 (Acrobat DC)

例えば、「文書のパスワード保護」。これは、文書を閲覧する人をパスワードで制限できるようにロックをかける機能です。
ただし、PDFのロックを非正規の手順で解除できてしまうケースもある為重要なPDFファイルの格納場所にはアクセスを制限するなど、セキュリティ機能を過信しすぎず、保護された状況を作る事も重要です。
きちんと環境さえ整えれば、紙よりも少ないスペースで、紙と同じくらいのセキュリティを発揮してくれます。

 

パソコンは苦手……。それでも電子化すべき?

今や多くの方が仕事で活用しているPC。とはいえ、どれくらい使いこなせるかの個人差は大きく、電子化すると不便になりそう、と不安を抱えている方も多いのではないでしょうか。
PDFには紙のようにマーカーを引いたり、しおりを挟んだり、様々な便利機能があります。
ですが、やはり仕事のスピードも大切な事。年間の印刷時間を差し引いても、紙の方が早い、やりやすいという場合は、即座にPDFに切り替える必要はありません。
まずは処理が少なくて済む物からPDF化を試してみて、少しずつPDFに慣れていく事を検討してみましょう。
付箋やマーカーなど、紙のようにPDFを活用する裏技については別の記事でご紹介します。