当協会の会員企業である(株)システム科学・開発担当の方が、新規事業や新規プロジェクトを立ち上げる際に必要となる考え方を学ぶために、日本能率協会が主催するセミナーに合計7日間参加してきました。今日は、このセミナーに参加された開発担当の方のレポートをお送りします。


主な研修内容としては、
・ビジネスモデルの組み立て方
・ビジネスフレームワークの使い方
・外部からいらした講師の方々によるご講演
・グループワークによるケーススタディ

というものでした。

中には基礎知識として知っていたことももちろんありますが、特に、グループワークにてビジネスフレームワークを活用して新規プロジェクトを立ち上げていくことが参考になりました。

私のグループは、某食品会社がアフリカに食品事業を展開していくことをプロジェクト課題とした事例を研究していきました。
今回、グループでは以下のようなプロセスで新規プロジェクトを検討していきました。

<目的>
・達成したいことの設定
<目標>
・目的を達成できたかどうかの数値指標の設定
<戦略>
・事業環境の整理(市場、法規制、技術動向、顧客動向、競合動向)
・SWOT分析
・基本戦略と重点課題の策定

<作戦>
・ポジショニング分析
・コンセプト設定
・仮想カタログ作成

<戦術>
・開発技術要素の仕分け
・技術ポートフォリオの作成
・マスタープランの策定

この中で、目的・目標は予め設定されたものを使用し、それを確認した後、その次の戦略からの検討でした。

最初は、一通り戦略・作戦あたりの部分を埋めていったのですが、中々しっくりするアイディアに到達しませんでした。
そこで、各々実際に自分の意見としてはこういう商品を展開したい、というアイディアを考えて発表しました。
これは、実際には自分たち(企業)が何をしたいのか、何を提供したいのかに着目することにより、プロジェクトより上位にある企業の目的・目標をきちんと整理すると方向性が出てくるのではないか、という考えがあったからでした。

これにより、皆が納得する答えを出すことができ、ストーリーとして分かりやすいものにすることができました。

一方で、これは他社事例のためにすんなり決まりましたが、各々のメンバーが自社で実施した際には、文化やセクショナリズムといったしがらみによって決めることが難しくなることが予想されます。そういう意味では、何もバックグラウンドが無いからこその強みを活かせたのかと思います。ダイバーシティの重要さを考えさせられます。

そして、このグループワークで研究した内容を最終日に発表し、私の所属していたグループが5グループの中で最優秀賞をもらいました。

この研修を通じて、他人の意見をまずは受け止めること、論理と感情のバランス感覚、知識だけではなく実践すること、が重要であることを学びました。そして、今後、自社に持ち帰り、次の一手を検討していきたいと思います。

それでは、最後までご覧いただきありがとうございました。