「改善って何だろう?」

…実は入社したばかりの頃、筆者はこのように考えていました。
前職では、仕事量に対して長時間こなせる人が評価される社風だったため、改善について考える機会がなかったのです。

しかし、業務改善に携わるようになり、今では改善に対する考え方が大きく変わりました。今振り返ってみると、「あの時の業務、こうしたらもっとラクに回せたな~」なんて思い返すことも、しばしばあります。

今回は、筆者の苦い経験をお伝えしつつ、業務改善の一例についてご紹介していきます。

前職での業務フローについて

業務改善についてお話する前に、前職での業務経験の一部を簡単にご説明します。

以前は、B to C企業の営業事務を担当していました。
月末月初になると、営業部が送付したダイレクトメールの配信停止を承る業務が発生し、電話対応に時間を取られるあまり、他の業務を後回しにしていたため、昼休みを削ったり、時には残業しながらも仕事を片付けている状況でした…。

ダイレクトメール配信停止の業務フローとしては、
①お客様からダイレクトメール配信停止の電話を受ける
②社内システムの顧客情報で該当するお客様を検索して、配信停止日と対応内容を入力
③入力した情報を印刷
④印刷した用紙を見ながら、共有のExcelでお客様の氏名・社内DBでの登録番号・日時・対応内容を入力

…このような流れで進めておりました。
さて、①~④の作業の中で、何が問題だったのでしょうか?

根本的な要因を見つけて業務改善に結びつける方法

先ほどの①~④までの作業について、ざっと問題を洗い出してみます。
①電話量の多さ
②社内システムとExcelで同じ情報を登録している(②と④で重複作業をしている)
③紙を印刷している
④紙からExcelへ情報を転記している

…上記で洗い出した内容は、実は全部、業務改善として捉えることができる作業です。
特に、②に注目してください。社内システムとExcelで重複作業をしていますが、システムへの入力を確実に行うことで、③紙での印刷、④紙からExcelへの転記という、W作業を廃止することができます。

「でも、システムだけでの管理はリスクが高そう…」このように感じた方もいらっしゃると思います。
しかし、当時を振り返ってみると、システムへの入力は全員確実に行っていて、むしろExcelでの入力漏れが起きていました。
システムだけでの管理はリスクが高いな…不安だからExcelにも入力して二重管理しておこう…」という気持ちがかえって、仕事を増やす=残業の要因となっていたのでした…。

「心配だから…、不安だから…」という視点を見直してみよう

筆者の体験談を基にお話させていただきましたが、皆さんの身の周りでも似たような現象が起こっていませんか?
「心配だから…、不安だから…」という思いが、本来やるべき業務に時間を充てることができなかったり、終業後のプライベートを犠牲にしている可能性があります。
この記事を読まれた皆さんが「心配だから、不安だから二重管理しよう」という考え方から卒業し、日々の業務やプライベートを充実させるためのきっかけとなれば幸いです。

ここまでご一読いただき、ありがとうございました!