1つ目の原則は「廃止」

Sチャートで改善検討すると、転記・確認といった作業のムダに気をとられがちですが、廃止できる業務をプロセス改善することほどムダなことはありません。廃止することで、時間・金銭・人材を浮かせる事が出来ます。また、浮いたものを新規事業に投入でき、メリットが大きいため、まずは廃止できないか考えてみましょう。

廃止の探し方。作った書類はどうしてる?

先ずは、対象とする業務で作成される最終成果物の活用度合いを検証し、活用されていなければ業務自体を廃止します。廃止できるか考える際に、「その成果物は使っているか」、「その情報を使って、どのようなアクションを起こしているか」を考えて判断すると、分かりやすいです。

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2つ目の原則は「削減」

廃止できなければ、最終成果物を1回で作成する方法として発生時点処理の原則を適用します。近年では多くの業務がコンピュータを利用して遂行されるようになり、ほとんどの最終成果物は電子データとなっています。従って、発生時点処理とは「発生時点でコンピュータへ投入し、後の処理は自動化」と言っても過言ではありません。但し、見積書を手書きで書いて相手に渡して終わるような場合は、手書きの見積書が最終成果物であり1回で完成しているので発生時点処理となっています。比率としては低くなっていますが目的によっては手書きのままでよい、あるいは手書きの方がよいという成果物もあるので、その場合は1回の手書きで完成させることが発生時点処理となります。

削減の探し方。面倒な工程はありませんか?

発生時点処理の原則に基づいて業務を設計するためには、チャート上で情報を発生させる作業を特定する必要があります。Sチャートの記号では情報を発生させる記号は作成・参考作成・捺印(承認・決裁という意思決定の情報)の3つしかありません。この3つの記号の作業ドキュメントが最終成果物になっていれば発生時点処理となります。発生時点処理が実現できれば、ムダな作業である記入・転記・照合は排除されます。転記は1回で最終形にできないために発生し、照合は転記ミスを発見するために発生します。従って、発生時点処理を行うことで1回で最終形にできるため転記が排除され、転記が排除されれば照合も排除されます。ルールのある記入や1回で最終形にできずに転記が避けられない場合でも、電子データであればプログラムにより自動化が可能であり、人による転記を排除することができます。

皆さんも、ご自分の業務の廃止・削減をぜひ探してみてください!

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