業務改善の時に行き詰ってしまいがちなのが、改善案がなかなか実現できないという問題です。システムの開発や導入、組織の変更などはすぐには実現できないもの。
しかし、業務改善ではこういった壁に突き当たってしまう事もよくあります。
こうのような場合にはどうすればよいのでしょうか。今回はその対処法をご紹介します。
「実現困難」でも、まずは考えてみよう
以前、業務改善の壁についてご紹介しました。実現が難しい業務改善は、どうしても「これがあるから……」「あれがないから……」と改善するのに行き詰ってしまいがちです。
その為、改善案を考える上では、「出来ない条件」を無視して、まずは理想形を考えてみる必要があります。時間がかかる改善案については、コツコツと準備を進めて理想の業務手順に出来るように改善していく必要があります。しかし、業務改善を進めるうえでは、この理想形に届くために時間をかけて準備を進めるだけではいけません。
「ここまでならできる」を探してみよう
なかなか理想形までもっていくのは大変ですが、それまでずっとムダのある作業手順のまま続けているのはもったいないですよね。
実現が困難な改善案は、一度「ここまでなら今すぐ改善出来る」という案を考えてみましょう。
例えば、紙で貰って転記していた資料をデータにしてもらい、データからコピペするようにするなど、理想の手順ではないものの、今の手順よりもやりやすくなる方法はたくさんあります。
理想形を考えたうえで、「今はどうしても外せない制約」を考慮し、「現状ではここまで」の改善案を実施していきましょう。
「ここまでな今すぐ出来る」が重要な理由
RPA化などでよくあるのが、ムダのある手順のままRPAを導入してしまい、うまく動かなかったり効率が落ちてしまったりする事です。
こういった問題は、事前に細かなムダ取りが完了し、業務手順が最適化されていれば防ぐ事が出来ます。また、システム化などの大きな改善案を意識するあまり、細かいムダなどを見落としてしまう事もあります。その為、まずは「今すぐできる改善」を探し、実施していく事が重要になるのです。
改善活動もステップを踏んで行おう
今回は、実現が難しい業務改善についてお話しました。どうしても改善に大幅な時間がかかる業務も出てきてしまうものですが、そういった業務であっても諦めずにコツコツと細かい改善点を探して実現していきましょう。