何かと多い文書作成。勉強会の開催告知や定型メール等、決まった書式を用いている物も多いはず。作成時には雛型ファイルを使ったり、前回使った文章をコピペ&修正して送っている方がほとんどではないでしょうか。しかし、コピペしたものを手で直していると、ミスが起こりやすく、文面の検査にも時間がかかってしまいがち。もっと楽に作れたらいいのに……とお考えの方におすすめなのが、今回ご紹介するWordの差し込み機能。スクリーンショットも交えて、分かりやすくご説明します。

手入力はリスクとムダの温床


決まった雛型を用いる文書の編集項目として多いのは、人物の名前や会社の名前、日付や曜日などの情報です。しかし、これらの情報、うっかり直し忘れて送ってしまったという経験がおありの方も多いのでは?
手入力での修正は、抜け漏れによるミスが発生しやすいもの。特に前回分を修正して作成する場合はどこに修正が必要なのか分かりにくく、チェック漏れや修正漏れに繋がる危険が高まります。

差し込み機能で、文書を楽に作成

しかし、そもそも雛型が決まっている文書は修正箇所が決まっているものです。修正が必要ない箇所には、手を加える必要がないのです。
こういった場合に便利なのが、差し込み機能
これを使う事で、チェックが必要な箇所が減少するとともに、作業の時間短縮にもつながります。今回は、差し込み文書の作り方を見ていきましょう。

差し込み文書にはExcelとWordのファイルが必要

差し込み文書では、2つのファイルが必要です。今回は、ExcelWordを使います。それぞれの役割は以下の通り。
Excelで「日付・人名」など差し込む内容を表で管理し、Wordは文章の雛型を担当する
ここからは実際に、例となる問題文を使って詳しく見ていきましょう。
まず、問題文の中で、雛型にあたる文章が青い箇所になります。実際の文章の中で絶対に代わらない箇所がWordで管理する雛型になる一方、状況によって変更がある箇所が、緑の箇所になります。開催日などその都度内容が変わる可能性のある個所をExcelで管理するこの、青い雛型の部分をWordが管理し、緑の変更箇所をExcelで管理します。
顔出しパネルのパネルがWordで、顔がExcelで管理される、と想像してください。
まずは、定型文のWordの方から作っていきましょう。

Step1. Excelでデータ表を作成する
差し込み文書の作成にあたり、まずはExcelの表を用意する必要があります。先ほどの緑の項目を入れる表を作成していきます。
この際、後程利用する差し込みフィールドの挿入作業の際にこの項目を見て作業を行う必要があるので、項目名は分かりやすく入力しましょう。
このように、Excelを用いた差し込み文書は項目が管理しやすい為、漏れの防止や過去事例の蓄積が出来るのもメリットの一つです。
差し込む項目を見出しにした、Execlの表

表のテンプレートができたら、情報を各項目へ入力していきましょう。
差し込み文書は箇条書きにも対応している為、開催内容もそのまま転記します。なお、同じセルの中で改行を挟む場合は、Alt+Enterを使います。実際の差し込み情報を入力したExcelの表一通り入力ができたら、Excelの処理は完了。保存して閉じましょう。

差し込み文書は、差し込み元のファイルが場所を移動するとリンクの再設定が必要になってしまいますので、Excelファイルを保存する場所今後も継続して保管する場所にしましょう。

日付や曜日の書式設定はしなくていいの?

上記の表で、開催日や締め切り日の曜日が抜けている事にお気づきでしょうか?Excelでは、曜日を自動的に表示してくれる書式がありますが、差し込み元のExcelでは設定しなくても問題ありません。
差し込み文書は、Excel側で書式を設定していても、Wordで読み込むと書式が反映されず、リセットされてしまう為です。
※設定の変更により書式をそのまま読み込むことも可能ですが、Word側で管理していた方が変更や管理が楽です。
ただし、管理表としても流用する場合など、曜日の表示がExcel側でも必要な場合は書式設定をしましょう。

Step.2 Wordで雛型を作成する

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