働き方改革推進のためと、テレワーク制度が注目されています。しかし、名前は耳にしていてもなかなか大規模な導入に踏み切ったという話題は聞きません。労働者からはニーズが高いはずのテレワーク制度が日本企業で一向に定着しない原因は何なのか、また、可視経営によってテレワークが定着しない問題をいかに解決できるかを解説いたします。
国内におけるテレワーク制度の現状
国土交通省による「平成28年度テレワーク人口実態調査」によれば、 「テレワーク」という働き方は53.3%あるものの、実際に制度を持っている企業はわずか14.2%にとどまっています。さらに、制度がある企業での雇用型テレワーカーの割合が54.6%というデータがありますので、全労働者中のテレワーカーの割合は1割にも満たないのが現状です。
何故テレワーク制度が根付かないのか
では、何故日本ではテレワーク制度がなかなか根付かないのでしょうか?この理由について、すでにいくつか解説がなされています。
これらの記事で共通した理由として挙げられているのが、下記の2点です。
- 制度制定の煩雑さや初期投資の大きさから経営者が導入に消極的
- 上司が、部下が目の見えないところで仕事をするのを不安がり、利用を認めない
理由1に関しては、中途半端に導入をすると却ってコストがかかってしまう面もあると上記の記事でも解説しています。テレワーク制度導入で得られるコストメリットは、家賃や紙代などのオフィス維持に関わるコストを大幅に削減できる点です。テレワーク制度を導入・利用することで、週に何人分のオフィス利用が残り、スペースをどれくらい縮小できるのか検討した上で実施すれば、制度やシステム導入にかかるコストに対して浮かせることが出来るコストが分かります。この数字さえはっきりさせてしまえば、導入を阻む大きな理由にはならないでしょう。
問題は、理由2です。